○ 前 文
1.大阪市医療事業振興協会・芦原病院の貸付金回収方策について
2.職員の意識改革と改革意識の共有化について
3.市政改革の基本戦略について
4.身の丈改革について
5.職員数の削減について
6.人材の弾力的な運用について
7.予算編成について
8.「負の遺産」の処理について
9.歳入確保策について
10.土地の有効活用の促進について
11.経営形態の見直しについて
12.情報公開について
13.組織の再編成について
14.大阪市の目指す将来像について
○ 前 文
(質問)
私は、公明党大阪市会議員団を代表して、昨年末、表明されました施政方針並びに市政改革マニフェストに対しまして質問を行い、市長の所信をお伺いします。
さて、昨年亡くなった、マネジメント概念の第一人者であるアメリカの経営学者、ピーター・ドラッカーは、「オーケストラにおいて、一人の指揮者のもとで100人の音楽家が演奏できるのは、全員が楽譜を持っているからである」、「進歩的な組織が成立する条件は、楽器の奏者が楽譜と指揮者に従って、演奏を行うことによって責任を果たすように、全員が責任を持つことにある」とその著書で述べております。
これまでの大阪市をオーケストラに例えるなら、各部局が別々の指揮者のもと、バラバラの楽譜を持って、聴衆である市民をなおざりにして、各々が好き放題に音を奏で、挙句の果てに聴衆から愛想をつかされた崩壊寸前の巨大なオーケストラといったところではないでしょうか。
大阪市は第三セクターの経営破綻や一連の職員厚遇問題で、自治体として最も重要な市民との信頼関係を崩壊させてしまいました。
關市長が、昨年、わざわざ市長の職を辞して再出馬し、約7億円の選挙費用をかけ、再選後に策定された「市政改革マニフェスト」は、市民との信頼関係を再構築し、もう一度、オーケストラとして一つになり、交響曲を奏でることができるのかどうか、その鍵を握る大切な楽譜に当たるのではないかと考えます。
今、市政の抜本的な改革を断行し、まず市民の信頼回復を優先させ、その上で市民と共に、持続可能な市政の発展を成し遂げることができるのか否か、最後のチャンスであります。そのためには、目標が明確で、しかも市民に分かりやすいマニフェストとするべきだと、考えます。そのマニフェストを踏まえ、市長の将来ビジョンを具体的に、市民に示すべきであると考えています。以上の観点から、質問してまいります。
1.大阪市医療事業振興協会・芦原病院の貸付金回収方策について
(質問)
關市長は、昨年10月17日に辞職を表明された折に、その理由として次の三つをあげられました。一つは水道局担当助役時代のヤミ年金・退職金問題の責任、二つ目は大阪市医療事業振興協会への貸し付け延長問題、三つ目は芦原病院の経営問題でありました。
なかでも、医療事業振興協会並びに芦原病院の貸付金未回収問題に関しては、再選されたことによって、全ての責任がゼロになったとは考えておりません。我々が、關市長を推薦致しましたのは、再選後にこれらの解決策を明確にされるだろう、と期待したからに他なりません。これらの回収方策について、具体的にどのような道筋を付けられるつもりなのか、明確なご見解をお伺いします。
(答弁)
ただいまの高田議員のご質問に対しまして、お答えを申しあげます。
大阪市医療事業振興協会への貸付についてでございますが、その回収の方策につきましては、おとしより健康センターの売却処分をはじめ、同協会の保有する土地、株式などの資産の整理を含め、あらゆる手段を講じるなど、可能な限りの回収に努めてまいりたいと考えております。
次に、芦原病院についてでございますが、これを運営する浪速医療生活協同組合が医療の提供の存続を目的とし、先般、民事再生の申立を行ったところであります。
今後は、裁判所を介した手続きとなりますが、本市としては、芦原病院への新たな公金の支出を一切しないという方針のもと、非常に厳しい状況が予想される貸付金回収の問題も含め、市会のご意見もいただきながら対応してまいります。
2.職員の意識改革と改革意識の共有化について
(質問)
市政改革マニフェストの実行部隊は、言うまでもなく、職員一人一人であります。したがって、まず第一点目に、職員の意識改革についてお尋ねします。
關市長は、昨年末の所信表明で、「市政改革マニフェストを職員全員が一丸となって着実に取り組むため、リーダーシップを発揮し全身全霊、改革に取り組み、これからの大阪市の持続的な発展の足場とし、次世代モデル都市の基盤を築いていく」と力説されました。
元東京都職員で「政策評価」に携わった経験を持つ、福島大学の今井照(あきら)教授は、「職員の意識が変わるためにはどうしたらよいか?」との質問に対して、「さまざまな問題が起こるたびに『職員の意識改革』が唱えられる。だが意識改革ほど難しい問題もない。成果が現れにくく、砂漠に水を撒くような徒労感に襲われることすらある」と答えております。
今井教授が行政の最前線で経験的に「難しい」という職員の意識改革を図るためには、第1に職員相互の意識の共有化、第2に市民にわかりやすい情報公開が重要であると結論付けています。
意識の共有化とは、オーケストラに例えるならば指揮者への信頼感がまず大事です。そして、その楽譜は希望を持ち躍動する旋律であって、初めて、心を一つにすることができます。
今回のマニフェストは、予算を切り、人を削り、事業を切る内容です。現状の大阪市政を考えるとやむを得ないとは思います。しかし、重苦しい沈滞感の中で、どうすれば意識を高めることができるのか。汗を流し、知恵を絞り、創意工夫をする人材をどう育てるのか。本当に職員がやる気を起こすためには何が必要だと市長はお考えですか。
もう一つは、意識の共有化に市長はどの程度の時間を割かれましたか。
日産自動車を再生させた、カルロス・ゴーン氏は、1999年10月18日にリバイバルプランを発表後、直ちに実行に移さず、約半年間、プランを寝かせた。つまり半年間の熟成期間を設け、プラン策定に要した以上の時間をかけて、社員とプランを共有するため、社員の中に分け入り、リストラ計画だけでなく、会社の再生についても議論して回りました。そして組織に勢いをつけてから、一気に改革を断行しました。
これに対して大阪市はどうでしょうか。市職員はこのマニフェストを本当に納得しているのでしょうか。本当に沸々とたぎるような熱気があるのでしょうか。
また、市長は以前、「行政と議会は市政改革の車の両輪」と仰っていましたが、改革を共に進めるに当たって、同じく改革戦略を共有するための議会説明は十分であったとお考えでしょうか。
(答弁)
職員の意識改革と改革意識の共有化についてでございますが、組織の制度や仕組みを変えても本当の改革は実現しません。私を含めて全職員の意識改革が必要です。
私は職員への年頭挨拶で「挑戦」をキーワードにあげ、良いと思うことに積極的に挑戦すべきことを強調しました。職場改善運動などを通じ、たとえ小さくともまず第一歩の行動をおこすことが改革の実践に繋がると考えます。
職員の参画意識を高めるための方策として、職員から私あてに直接電子メールで提案を送る仕組みを今月中に立ち上げます。
また、能力と実績に基づく新たな人事評価制度を平成18年度当初から導入し、平成19年度には能力・実績を昇給・賞与へ反映させることによって職員の士気高揚につなげます。
一方で、明確な目標と工程表がなければ職員は容易に動くことはできません。その目標設定が市政改革マニフェストであり、これを共有化することにより、職員が一体となっての改革が可能になります。
また、平成18年度中にはこれまでに出向いていない全ての区役所などへ出向くなど、私自身が多くの職場へ出向き、直接職員と話す機会を増やすことで職員と意識を共有化し、改革方針を統一してまいります。
市政改革を進めるには、議会と執行機関が改革の進め方についての意識を共有しなければなりません。9月末に市政改革本部から提案した市政改革基本方針改革本部案については10月に集中的にご審議いただきました。また、先月改めて提案しました市政改革マニフェスト案等についても本日以降に十分なご議論をいただけるものと考えます。
マニフェスト案については議会への説明が不十分な点もございましたが、今後、市政改革の内容については議会に十分に説明申し上げ、ご議論いただくことで、貴重なご意見やご提言を頂戴してまいりたいと考えております。
3.市政改革の基本戦略について
(質問)
次に、「市政改革の基本戦略」についてであります。大阪市は3つの危機、すなわち、第1に「市民からの信頼の喪失」、第2に「職員の士気と自信の低下」、第3に「財政危機」の3つに直面し、これらの課題を克服するために「市政改革マニフェスト」を策定されました。その基本的な考え方として、一つはこれまでの慣行・先例との訣別、さらに、市政への“経営”の仕組みの導入など4点が明示されています。
この戦略、特にマネジメント改革に一貫して流れているものは「財政再建型行革マニフェスト」ではないでしょうか。市長は、昨年の市長選挙で大阪市の財政危機を訴え、「このままでは大阪市は財政再建団体に転落する。企業で言えば倒産です。倒産寸前の会社を立て直さなければならない」と市民に支持を呼びかけられたことに象徴されています。
今回のマニフェスト作成の原動力となった慶応大学の上山信一教授はその著書の中で、「真の行革の目的は、『市民サービスをより良く、より安く提供するため』であって、財政危機とはリンクしない」と強調されています。
市長は覚えていらっしゃいますか。第1回目の市長選の公約を。政策目標のトップは、「安全で安心できる、みんなで支えあう大阪の実現」でした。それを達成する手段として「行財政システムの構築」を掲げられました。
今回のマニフェストは、財政再建が自己目的化しているのではないでしょうか。さらに、あえて言えば、真の財政再建は経費節減だけで可能なのでしょうか。減り続ける税収と増え続ける必要経費という状況の中で財政危機を克服する前向きの方策を示すべきではないでしょうか。市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
市政改革の基本戦略についてでございますが、高齢社会の進展や過去の投資により増嵩する扶助費・公債費など厳しい財政状況の下で、市民に対して良質な行政サービスを提供することが行政には求められています。
しかしながら、本市の財政状況は平成20年度には800億円を超える巨額の収支不足も見込まれ、このままでは準用財政再建団体に転落し、本市独自の市民サービスも制限されるなど、市民生活に大きな影響も見込まれるところです。
こうした事態への転落を回避するため、財政危機の克服は、市政改革が目指す大きな目標となりますが、それは何よりも本市が行政としての責任を果たしていくことが出来るようにすることが目的であり、単に歳出カットを行うことが目的ではありません。
市政改革の推進にあたっては、民間企業の経営手法を可能な限り導入して、本市の行う事業の効率化・活性化を図り、より少ない経費で現行市民サービスを維持・発展しつつ、財政再建を図ってまいりたいと考えております。
こうした取り組みを進めて、独自施策を実施していく余地を生み出し、施策の選択と集中により多様化する市民ニーズに的確に対応し、大阪の活性化に結びつく重点的な施策など、真に必要な市民サービスの提供に取り組み、大阪の再生の基礎を作ってまいります。
4.身の丈改革について
(質問)
次に、マネジメント改革で示されている「身の丈改革」について、お伺いします。
マニフェストでは、「大阪市の行政規模を人口・税収に応じた『身の丈サイズ』にスリム化し、横浜市や名古屋市などの他都市と比較して過剰な行政を是正する」とされていますが、「身の丈改革」によって市役所内部のスリム化が進むことと、「より良いサービスをより安く」市民に提供する目的とが、一体どのようにリンクしているのでしょうか。
また、「身の丈」とは、一人の人間に例えれば、身長と体重になるのでしょうが、一人の人間を推し量るのに、単純に身長と体重だけで他の人と比較して良いのでしょうか。「横浜都民」と呼ばれるような、「東京のベットタウン・横浜市」と関西、否、西日本の中核都市・大阪市とを単純化された「身の丈」という横並び思考で比較し、その経済的、文化的、国際的な影響力を勘案せずに、一定の枠にはめ込むような作業を行ってよいものでしょうか。都市間競争の時代と言われて久しいですが、この都市間競争は「身の丈」で競うものではなく、その都市の政策や市民サービスの充実等の魅力あるサービスを掲げて競争するものではないでしょうか。
市長、「身の丈改革」とは、一体何を指しているのか、明確なご見解をお伺いします。
(答弁)
身の丈改革についてでございますが、今回の市政改革では、本市が直面する危機的な財政状況を克服するため、行財政規模の圧縮に取り組みますが、その中で、本格的な人口減少・超高齢社会の到来など時代の潮流に適切に対応した市政運営を進めるため、これまでの市政運営全般について見つめ直し、事務事業の再構築に取り組むこととしております。その中で、官民の役割分担の大胆な見直しを行い、民に委ねるべきは民に委ねることで、民間部門に蓄積されたノウハウを最大限活用するなど、市民にとって真に必要な行政サービスを効果的かつ適切に提供してまいります。
大阪市では、これまで、高密度な人口集中の中で、経済活動の集積などに対処するため、早くから都市基盤と生活環境の整備を進め、また、少子・高齢化の進展を迎える中、福祉業務を始めとして、きめ細やかに施策を行ってきました。
本市が直面する危機的な財政状況を克服するためには、人口や税収の低下など、本市がおかれた現実を直視して、組織・人員など行財政規模の大幅な圧縮に取り組まなければなりません。
しかし、行財政規模の圧縮は、例えば、単純な人口比較のみで、一律に圧縮するものではなく、社会経済情勢の変化を踏まえ、その時々に求められる事務事業のあり方を適切に見極めていく必要があると考えています。
市民サービスのあり方についても、まず、市民に理解の得られる市政改革を進め、一層の行政コストの圧縮を前提に、制度の趣旨が意義を失っていないかなど、時代の変化を踏まえて、多角的にそのあり方や水準について、議会の議論を踏まえて検討を進めたい。
5.職員数の削減について
(質問)
次に、その「身の丈」に合わせた職員数の削減についてお尋ねします。
マニフェストでは、職員数の削減を今後5年間の新規採用の凍結と市立大学等の独立行政法人化による7,000人削減で、平成22年度には、3万人台の職員数を実現することが明記されています。
従来から過剰だ、と指摘されている職員数については、総務省の「平成16年地方公共団体定員管理調査」に基づいて、人口1万人当たりの職員数を常住人口と昼間人口の二通り提示し、他都市と比較相対されたうえ、7,000人の削減目標を打ち出しています。しかし、常住人口が、比較的、大阪市に近い名古屋市の人口1万人当たりの職員数を、大阪市の常住人口で試算すると、職員数は36,000人余りとなります。たびたび比較の対象となる横浜市のそれで試算すると、24,600人となります。市長の言われる「身の丈論」に仮に立ったとしても、削減目標が余りにも少ないのではないでしょうか。
さらに、職員数削減目標の7,000人は、今後5年間の自然退職などを積み上げた目標に過ぎないという批判があります。この批判に、どうお答えになりますか。
また、市政改革本部を昨年4月に立ち上げられ、6カ月の時間と費用をかけて検証を重ね、その結果、得られた大阪市の職員数の適正な規模は、一体、何人になるのでしょうか。併せて市長のご見解をお伺いします。
さて、過去に大阪市は、職員数に関して“過剰ではないか”と批判されるその都度、他都市と比較して昼間人口が多いからという本市の“特殊事情”を反論の材料に使ってきました。しかし、行政区の数も横浜市18区、名古屋市16区と比較して過剰ではないでしょうか。横浜市の1区当たりの平均常住人口は約199,000人、名古屋市は同じく約138,000人、一方、大阪市は約109,000人です。これだけ行政区が細分化され、1区1館など行政区の人口規模に関係なく、施設や職員数の配置が行われたことが、過剰な職員数を生んだ大きな原因の一つではないでしょうか。私の出身区である平野はご承知のとおり人口20万人を超えております。市内最小区の浪速区は54,000人余りであります。
平野区は浪速区の約4倍近くになります。適正規模の職員数が配置されていますか。施設も人口規模に合わせた適正配置となっていますか。この際、思い切って24区体制の見直し、つまり合区も視野に置き、検討すべきだと考えますが、市長のご所見をお伺いします。
(答弁)
職員数の削減についてでございますが、本市が直面する危機的な財政状況を克服し、「身の丈改革」を進めてまいりますためには、財務リストラクチャリングなどの取組みだけでなく、職員数の大幅な削減についても取り組まなければなりません。
他都市との人口比較などによりますと、1割から4割程度の削減を要するとの一定の分析もしていますが、当面5年間の定年退職者数及び消防職員や学校教員など最低限確保を要する人材の採用を勘案いたしますと、原則採用凍結の手法により当面5年間では、5千人を超える規模の削減を行ってまいりたいと考えています。
また、市立大学などの地方独立行政法人化による2千人程度の削減を加え、平成22年度には4万人をきる職員数を実現してまいりたいと考えていますが、平成22年度以降についても、その時点での財政状況等を踏まえて、取組を進めていきます。
職員数の適正規模については、現時点では明確に申しあげることは困難でありますが、平成18年度中には、事業の経営形態等についても方針を決定し、それらの検討の中で、大阪市に求められる事務事業のあり方や体制についても精査してまいりますので、これを踏まえた職員数の規模についても明らかに公表してまいりたい。
また、24区体制の見直しについてでございますが、合区については、歴史的な経過もあり、市民の理解といった点も含め、慎重な検討を要する課題と認識しております。
しかしながら、24行政区はそれぞれ面積や人口規模にも大小差があることから、行政区を超えた業務の集約化により効率化を図り、職員数の見直しに取り組むとともに、地域行政機能の充実を図るためには、効率的な権限移譲や行政の総合化を一層推進する必要があります。
そのため、市民サービスの提供については現在の行政区を基本としながら、面積や人口規模の一定の平準化を図るものとして、複数の行政区を統合した、いわゆるブロック化した組織の構築による「新たな政策立案単位」の検討を進めてまいります。
6.人材の弾力的な運用について
(質問)
次に、「人材の弾力的な運用」についてお尋ねします。
現在、66の監理団体に常勤役員が72名、一般職員が1,473名の合計1,545名が派遣されております。これら「団体の委託料・出資の見直しなどを行い、派遣職員数の約8割程度を引き揚げる」としていますが、単純に8割として計算すると、1,236名の職員が一斉に引き揚げてくる結果となります。さらにその上、報告団体及びその他の関連団体80団体への派遣職員421名についても、「団体ごとの状況を精査した上で可能な限り引き揚げる」ことになっています。このほか、直営事業の民間委託や民営化、独立行政法人化によって、大量の職員があふれる可能性があります。これらの職員を「多能工化」や「流動化」によって果たして吸収できるのでしょうか。「多能工化」と称して、まさか年収1,000万円を超える職員に、放置自転車の整理や公園の清掃をさせるつもりではないでしょうね。職員の士気にもかかわります。市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
人材の弾力的な運用についてでございますが、行財政改革を積極的に推進し、大幅な職員数の削減に取り組む中、公の施設への指定管理者制度の導入をはじめとして、大阪市政全般にわたる事務事業の再構築により、多くの職員配置についても見直しを行う必要があると認識しています。一方で、高度化・多様化する市民ニーズに適切に対応した市政運営を推進するため、限られた人材を社会情勢の変化に応じて最大限有効に活用しなければならないと考えています。
そのために、これまでの職種・職域を越えた大幅な人事異動に取り組むとともに、一人の職員がより多くの仕事をこなすことのできる多能工化に取り組み、社会情勢を見据え、市民のために真に必要となる事務事業に投入するなど、貴重な人材を有効に活用していく必要があると考えています。
例えば、現在、全国各地で児童生徒が被害を受ける事件が多発し、地域の安全確保は喫緊の課題となっているため、道路、公園など所管施設に関する安全点検・安全確保や地域活動支援などの取組とあわせて、学校等の周辺における巡回巡視を行うなど、区役所を核として、地域の安全確保を実施する体制を構築してまいります。
7.予算編成について
(質問)
次に、「財務リストラ」の柱である「予算編成」についてお尋ねします。
本市の財政状況は、昨年4月に発表された中期財政見通しでは、平成20年度には832億円の収支不足に陥る試算が示され危機的な状況であり、財政再建は緊急の課題であると説明されていましたが、昨年11月の改訂版では平成22年度で何と33億円となってしまいました。最初が1,200億円、次に832億円、そして33億円であります。財政危機も優秀な手品師にかかれば、見事な手際であります。
さて、市長は、この5年間で経常経費や投資的経費、一般会計繰出金の見直しなどによって合計2,250億円の予算を圧縮するという数値目標を掲げられています。ちょうど、阿倍野再開発事業の赤字を5年間で取り戻すという勘定でしょうか。
しかし、その手法と内容には疑問点があります。
まず、削減の手法について、マニフェストでは、縦割り行政の弊害を指摘されています。しかし、予算編成については局裁量経費の10パーセント・シーリングをかけ、重点政策予算枠で微調整するという従来の手法が踏襲されています。こうした局縦割り型で一律に削減するという戦略なき予算編成を続ける限り、今回の改革は「単なる数字合わせの見せかけの改革」であると言わざるを得ません。
その結果、「みんなで痛み分け」予算となって、あるべき行政の業務を歪めてしまうことにつながっていくのではないか、と危惧致します。
限られた財源を効率的・効果的に活用し、市民福祉の向上を図るという、本来の目的に添った予算編成にするため、市長は常々「選択と集中」と言われています。しかし、施策の選択の基準、「ものさし」は明確ではありません。また、どのような施策に「集中」するのかも示していません。市長、選択の基準と、何に「集中」するのか、具体的にお答えください。
(答弁)
予算編成についてでございますが、平成17年度より分権型予算編成システムを導入し、非裁量経費の増加を見込みながら、局別の裁量経費については一律に10%の削減を行い、予算枠を配分しているところでございますが、個別の事業選択にあたっては、各局において経営目標を掲げ、優先順位の高い事業を選択しながら算定作業を進めております。これまで自己点検にとどまっていた事業評価を、今後は事務事業の見直しなどに反映させる行政評価システムとして構築するとともに、予算編成との連携を強化してまいります。
さて、常々私が言っております「選択と集中」でございますが、大阪市を取り巻く状況を踏まえ、様々な施策を進めていくため、時代のニーズ、市民のニーズに合わない事業については大胆に「選択」し、見直しを行うことなどを常々意識しているところです。
一方、都市の活力を回復し、人がいきいきと輝ける、未来へつながる施策へは重点化、「集中」を図ってまいります。具体的には、大阪経済を牽引する新産業の創出や重点産業の育成など経済の活性化の推進、子供を安心して育てられる環境づくりなどを重点的に実施してまいります。
このように未来へつながる施策への集中を推進するため、今年度重点政策予算を設け、事業の重点化を図っております。
引き続き、これらの事業の成果をチェックしながら選択し、推進してまいりたいと考えております。
8.「負の遺産」の処理について
(質問)
次に、マニフェストで「戦略的不良債権処理」と記述している、いわゆる「負の遺産」の処理について、お尋ねします。
マニフェストによりますと、事業収束時の負債額が約5,200億円を超える、不良債権処理の方策としては、「リスク要因全体の一括管理と民間専門家のノウハウを活用しつつ、財政運営等の対応策を検討・実施する」と書かれているだけです。これが、戦略と呼べるのでしょうか。約5,200億円を超える負債額をどのように処理するのか、その方策を明確に示すことが戦略ではないでしょうか。これでは、「戦略なき不良債権処理」と言わざるを得ません。
また、土地信託事業については、前回の我が党の一般質問に対し、「3年をめどに今後の方向性を示す」と答弁されています。よりスピーディーに検討される必要があると思うのですが、いかがでしょうか。併せて市長のご所見をお伺いします。
(答弁)
特別会計事業や土地信託事業などについては、これまで各担当局がそれぞれ経営改善に取り組んできたところですが、多大な負債額などその財政状況は非常に厳しく、解決は一朝一夕に行えるものではありません。また、状況によっては本市財政や関係者に重大な影響を及ぼしかねないものであるため、経営企画室で本年度中に検討会を立ち上げ、全体の一括管理を図るとともに、専門家の力を活用して、本市にとって有利で合理的な対応策を検討・作成してまいりたいと考えています。
土地信託事業についてでございますが、バブルの崩壊による経済状況の悪化などを受けまして、非常に厳しい運営を強いられております。
現状の収支状況の中では、信託の配当も得られず、信託終了時までに債務の返済を行うには、困難な状況であり、何らかの抜本的な施策の実施が急務となっているところでございます。
これまで行ってまいりました、事業の精査及び分析、民間のシンクタンクによる経営分析を踏まえ、現在信託中の5事業について、本年度内に学識経験者からなる検討会議を財政局に設置し、外部からの専門的なご意見を参考とさせていただきながら、経営改善や運営主体の見直しなど、それぞれの土地信託事業が今後とるべき方向性を平成18年度中に示してまいりたいと考えております。
9.歳入確保策について
(質問)
次に、歳入確保策について、お尋ねします。市政改革の基本戦略の柱の一つとして、「市政への経営の仕組みの導入」を掲げ、個々の部門や職員の具体的な達成目標の設定及び業績評価の導入が明記されています。経常経費等の削減計画では数値目標が設定されておりますが、一方、歳入確保策には、具体的な数値目標が設定されておらず、また実行組織の体制も不明確なままになっています。会計原則では「入るをはかって、出ずるを制する」と言われております。歳入の数値目標が示されていない、このマニフェストは、「出ずるを制する」が強調され、「入るをはかる」が軽視された会計原則になっていると考えますが、市長のご見解をお伺いします。
また、歳入確保策としてあげられている「市税等の未収額の圧縮に対する取り組みや収入歩合の改善」に関して、数値目標をどうするのか。さらに、「ネーミングライツ」など新規の収入源についても、広告事業調査研究会を昨年4月に立ち上げ検討されていると承知していますが、増収目標の設定と併せて、広告物の一元管理や民間委託などの体制強化が必要であると考えますが、ご所見をお伺いします。
(答弁)
歳入確保策についてでございますが、財政の健全化を図る上で経常経費の圧縮、投資的臨時的経費の追加的圧縮といった歳出圧縮の取り組みと並び重要な課題と考えています。
歳入の増額などにつきましては市政改革の円滑な実施による地域経済の活性化を図ることにより達成できるものと考えており、現行業務の見直しが主な内容であるマニフェストには、記載しておりません。
数値目標の設定や強化すべき取組み内容などにつきましては、市税、国民健康保険料等の各収入項目について、それぞれの未収額の現状や課題等を踏まえて、具体化に向けた取組みを進めるとともに、新たな収入源についてもあらゆる観点からその確保に向けて検討を進めてまいります。
広告事業についてでございますが、市施設等を活用した広告料収入の確保を図るため、昨年4月に広告事業調査研究会を設置し、開拓面、運用面での調査研究を行い、印刷物、ホームページその他市有財産を活用した広告事業の全市的な実施に向け取り組んできたところであります。
現在、予算編成過程を通じて、市全体の進捗状況を集約しており、18年度予算に反映することとしております。
また、引き続き、広告媒体となりうる市施設等の調査を実施し、広告媒体の更なる掘り起こしにも努めてまいります。
10.土地の有効活用の促進について
(質問)
次に、「土地の有効活用の促進」についてお尋ねします。大阪市では、これまで財産運用委員会で未利用地の調査・検討を3年もかけて行い、事業予定地を除く未利用地について、大阪市内部における転・活用や外部への貸付・売却処分を実施してきました。平成16年度以降は4年間の未利用地の売却目標を設定するなど、一定の取り組みをしてきましたが、土地開発公社の先行取得用地や旧同和事業用地など、市民の貴重な財産が有効に活用されていない事例が多く、各方面から厳しい指摘がなされているところであります。
マニフェストでも、市有地情報の一元管理や民間シンクタンクの活用など数点にわたってあげられていますが、「どこの土地を」「いつまでに」「どうするのか」という工程表が明示されていません。また、未利用地と事業予定地という市有地の分類自体を、第三者機関によって、もう一度精査するとともに、現在、市民局所管の旧同和事業用地も含め、全ての未利用地について一元管理をするべきであると考えますが、市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
土地の有効活用の促進についてでございますが、厳しい財政状況の中で健全な財政運営を図りつつ、市民サービスを低下させないためには、市民の貴重な財産である本市の所有地を有効に活用することが重要だと考えています。
しかしながら、本市の所有する土地には、未利用のまま放置されている土地、あるいは他用途への暫定利用が長期化しているものがあり、区分の整理を行うため、本年度内に財政局及び経営企画室を中心にプロジェクトチームを立ち上げて、取組みを進めます。
平成18年度には情報を一元化するとともに、旧同和事業用地なども含めた市有地の取扱いにつきまして、売却すべきもの、事業用地として確保すべきもの、転活用すべきもの等への再精査を第三者を入れて行います。また、事業用地の有効活用につきましては、利用の検討状況等を公開し、オープンな議論を進めることとしております。
また、財産管理を一元的に行なう部門の整備予定である平成19年度を目処に、旧同和事業用地を含め、土地の一元管理が行なえるよう取り組んでまいります。
11.経営形態の見直しについて
(質問)
次に、「経営形態の見直し」について、お尋ねします。マニフェストの中で、「事業の発展可能性、民間資金導入の可能性等の視点より、大阪市の組織全般にわたり、市役所組織で継続するのか、独立行政法人・財団法人・株式会社等、他の経営形態へ見直すのか、経営形態の見直しを検討する」と明記され、「環境事業、博物館・美術館等の文化施設事業については独立行政法人化を前提とし、また、バス・地下鉄事業については公設民営化を前提として作業を行う」と既定事実のように例示されています。これでは「まず、独立行政法人ありき、公設民営化ありき」が前提となっています。こうしたやり方は、他の事業形態の見直しにも大きな影響を及ぼしかねないと考えます。なぜ、大阪市では、そのような意思決定がなされたのか、その根拠と議論内容を明らかにする必要があります。
また、今後さらに「官から民への業務移管」が進められていく、と考えられますが、経営の効率性に偏重しすぎると、JR西日本の事故や一連の耐震強度偽装事件のような事例を、将来、引き起こす要因を作りかねません。官がなすべき業務とは何なのか。あるいは、民に移管した場合でも、市民の生命や安全を守るために、監督・指導などの官の負うべき責任についてガイドラインを策定するなど、本市として一貫性のある方針を打ち出すことが、重要であると考えますが、併せて市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
経営形態の見直しについてでございますが、いずれの事業についても、さらに詳細な分析を行い、最終的な方針は、平成18年度中に決定してまいります。
環境事業は、市民に不可欠な行政サービスであり、公共性を保ちながら、安定的、かつ、収集コストを下げるなど効率的に実施していく必要があります。また、美術館や博物館については、国において、独立行政法人として行政サービスを実施しております。
これらの事業では、必ずしも大阪市自らが行う必要はないと考えられますが、安定的で確実な実施や民間市場の成熟度も考えますと、現在法律の対象ではありませんが、現時点では公共性の高い事業を効率的かつ効果的に実施できる地方独立行政法人の活用が有力な選択肢であるので、これを前提として検討してまいりたいと考えております。
また、多額の負債を抱え非常に厳しい財務状況にあり、さらに、需要が長期低落状況にあるため、抜本的な改革が必要なバス事業や、初期投資に多額の資金が必要で債務の返済に長期間を要する一方、将来の乗車人員の見通しについて十分な検討が必要で、採算性の確保に不確実性が伴う地下鉄事業では、効率的な経営形態である民営化が望まれますが、資金調達コストの増加やサービスレベルの維持に課題があり、まず、公設民営化を前提として検討を進めることにしました。
さらに、官民の役割分担の見直しを進めますが、行政は、市民ニーズを的確に把握して、社会経済情勢に即した政策・施策を企画立案するとともに、民間部門が果たすことができない役割を担うということを基本的な視点として、民間部門を最大限活用してまいりたいと考えています。
なお、市の事業に関して、市民の生命、安全を守ることは、何よりも重要な責務でありますので、民間部門の活用にあたっても、特に、市民の安全・安心の確保については、万全を期すべく、行政として必要な指導・監督を行います。
12.情報公開について
(質問)
次に、コンプライアンス改革の柱の一つである情報公開についてお尋ねします。
市長は先の施政方針でも、具体的な取り組み方針の第一に、「情報の原則公開を市政に定着させ、ガラス張りの市政運営の実現を図ってまいります」と、表明されました。しかし、これまでの市会の議論やマスコミ報道からは、市にとって都合の悪い情報は未だに隠蔽するという、組織風土が残っているように見え、市の組織に対する不信感が払拭されているとは思えません。積極的な情報開示は当然のことであり、いま、本当に必要なのは提供する情報の中身であります。結果だけの情報公開ではなく、結果に至る過程や選択肢をすべて公開し、市としての判断経過を明らかにすることこそ、市民が求めている情報公開ではないでしょうか。市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
情報公開についてでございますが、市民の市政への参加を推進し、市政への理解を確保するうえからも、市政の政策形成のプロセスにおける情報について、積極的に公開することが重要であると考えています。
意思決定後の情報を公開するだけではなく、予算編成過程など政策形成過程の情報についても議論の内容を積極的に公開し、内容についても市民にとってわかりやすい公開資料とするよう、充実を図ってまいります。
また、重要施策の意思決定を行う都市経営会議における政策決定の議論の公開についても充実を図ってまいります。
13.組織の再編成について
(質問)
次に、組織の再編成についてお尋ねします。大阪市ではこれまで、健康福祉局やゆとりとみどり振興局など、施策展開に合わせて組織の再編成を行ってきました。今後、一層進展する少子化、高齢社会への対応やアスベスト対策など、局を横断して対応しなければならない課題が山積しております。例えば少子化に対応し、「青少年こども局」を創設するなど、市民にわかりやすく、政策テーマに沿った局の統廃合や局を超えた課の再編、また局を超えた業務の連携等が、必要となってくると考えます。そこで、局の再編が円滑に進められるよう、まず政策課題に対応した作業チームを編成し、着実に議論を深めながら進めていくべきだと考えますが、ご所見をお伺いします。
さらに、区役所への権限移譲について、これまでの局の単なる出先機関の位置づけから、大胆に権限を移譲し、それぞれの地域の特色や区民ニーズに根ざした、きめ細かな事業や政策立案を実現するためには、区役所機能の充実が不可欠であります。しかし、マニフェストには「予算の直接要求」と「区長公募制の導入」としか謳われておらず、一体どのような権限が区に移譲されるのか、区長の裁量的予算がどれくらいになるのかが明記されていません。市政改革実行元年に当たって、区長マニフェストは職場改善運動の領域を超えられないのではないかと懸念しております。
移譲される権限も予算も示さずマニフェストを作れと言ってもどうすればいいのかという区長の怨嗟の声は、市長には届いていないのでしょうか。市長のご見解をお伺いします。
(答弁)
組織の再編成についてでございますが、すでに、局を超えた横断的課題への対応につきましては、プロジェクトチームや作業チームによる取組みをはじめているところです。
今後は、市民ニーズの高い施策について、市民の視点からみてわかりやすい局の統廃合や局を超えた課の再編に向けた取組みを、平成18年度から進めてまいります。委員ご指摘の青少年や子どもに関連いたしましては、次世代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境を整備するため、次世代育成部門の整備に向け取組みを進めます。
また、ご指摘のあった区長マニフェストについてでありますが、局長・区長マニフェストは、市政改革マニフェストに掲げた主要87項目について、各局長、区長がいかにして実行するかの具体策を検討し、取りまとめるとともに、その実施を市長である私と約束するものとして作成したものであります。
区長として、改革を実行するために、地域のニーズをふまえ、ぜひ取り組むべきものと考える内容を盛り込んだものでありますが、ご指摘のとおり、区へ移譲する権限・予算の内容が具体化に至らず、現時点においては、区における取組みも限定的なものとならざるを得ない面があったと考えております。
今後、区政改革を着実に実行し、区長への権限移譲を進め、区長として実行できる範囲を拡大していくものであり、区経営方針などに具体策を明確にしつつ、改革を推進してまいります。
14.大阪市の目指す将来像について
(質問)
最後に、大阪市の目指す将来像についてお伺いします。マニフェストには「今回の市政改革マニフェストは、一見、“縮み志向”に見えるかもしれないが、発展志向を秘めるものである」とし、今後の方向性としては、「これからの都市は創造的な人材が支える」という、いわゆる「創造都市戦略」の視点が有用であると、記述するに止まっています。今回の改革は、足元を固めるための改革であり、将来のさらなる抜本改革を見据えた「未来に向けた発射台」と、位置づけられているのは理解できますが、将来の大阪市は一体、どのようなまちになるのか、市民生活はどうなるのか、といった課題に明確なビジョンを示さず、発射台の基礎固めをしても、一体どの方角に向けて発射されるのかが、市民にとってわかりにくいもの、となっています。所詮、「創造都市戦略」も絵に描いた餅に終わるのではないかと考えます。今後、激化する都市間競争に打ち勝ち、市長の目指している「創造都市」、「内外から創造的な人材が集う活力・魅力あふれるまち」を実現していくために、この2年間でマニフェストをやりきる、それだけで果たしていいのでしょうか。今こそ、関西における大阪市の役割と、市民福祉の最後の砦である基礎的自治体としての役割を見据え、将来を展望した布石を打っておく必要があると考えますが、市長のご所見をお伺いします。
以上、さまざまな問題にわたってお尋ねいたしました。市長の具体性ある斬新、率直な前向きのご答弁をお願い致しまして、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
(答弁)
大阪市のめざす将来像についてでございますが、創造都市とは、市民をはじめ大阪に集まる人々が、その創造性を発揮し、活発に活動することによって、豊かな文化や革新的な産業を生み出し、質の高い暮らしを実現する都市であり、市会で議決をいただいた基本構想の根底にある考え方です。
創造都市の基盤には、安心して快適に暮らせる環境がなくてはなりません。そのため、確かな学力を身につける学校教育の推進や、子育て支援、子どもの安全の確保に加えて、市民活動への支援や地域福祉の推進、就業の支援、さらには、災害に強い安全なまちづくりなどに取り組むことが重要です。
こうした基盤のうえに、産業の競争力を生み出す知的創造機能の強化に向けて、大学の誘致や大阪駅北地区におけるナレッジ・キャピタルの形成に取り組むとともに、ロボットテクノロジーや健康予防医療をはじめとする新たな産業の育成や、企業のニーズを捉えた誘致戦略の展開を進めていかなければなりません。
また、海外から多くの観光客を集める大阪城やミナミなどの魅力向上と合わせて、人の多彩な交流を通じて新たな文化を創造し、大阪のブランドとしていきたいと考えております。
こうした取り組みを通じて、アジアの中で存在感を増すことによって、人材や投資を呼び込むとともに、幅広い市民や企業の参画によって質の高い地域づくりを進め、人が集まり、働き、住み続ける魅力を高めていくことが必要です。
市政改革の断行と合わせて、今年度中に、創造都市づくりの第一歩となる重点事業計画を策定し、内外から創造的な人材が集い、活力ある新生大阪市づくりに、全力をあげる決意であります。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申しあげます。