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○ 前  文
○ 行財政改革
  (1)市政改革の推進について
  (2)職員数の削減について
 (3)外郭団体改革について
 (4)交通局の経営形態と地下鉄利用料金について
  (5)情報公開と市民との対話について
  (6)区政改革と市民サービスの向上について
○ 財政問題
  (1)市債残高について
  (2)負の遺産等について
  (3)予算編成について
○ 府市連携
  (1)差等補助について
  (2)水道事業の府市統合について
○ 福祉施策
  (1)出産・子育て支援施策について
  (2)保育所待機児童の完全解消について
  (3)健康づくりと医療施策について
  (4)国民健康保険の負担軽減と高齢者施策について
  (5)女性施策について
○ まちづくり施策
  (1)大阪の経済活性化について
  (2)中之島への集客施策について
  (3)大阪厚生年金会館の機能維持について
  (4)自動二輪車の駐車対策について
○ 子ども・教育関連施策
  (1)子どものための市民運動について
  (2)発達障がいのある子どもに対する支援について
  (3)中学校昼食について
  (4)校種間の連携について
  (5)子どもの学力向上について

【前文】
私は、公明党大阪市会議員団を代表いたしまして、今回上程されております平成20年度の大阪市予算案並びに関連諸案件について質問させていただきます。
  今から84年前の本日、3月4日は、「宇宙の始まり」という人類永遠の謎を解き明かした人物、「宇宙は膨張し続ける」という「ビッグバン宇宙論」を導き出したジョージ・ガモフが誕生した日であります。
  「ビッグバン宇宙論」と「大阪市政」。一見まったく関係がないように思われるかもしれませんが、平松新市政のスタートにあたり、私は大変重要な示唆があると感じました。
  「ビッグバン宇宙論」とは、すべての物質とエネルギーが計り知れないほどの高温・高密度の原始状態からの大爆発により宇宙が誕生し、現在も膨張し続け、新たな銀河を創造し続けているというものであります。
  では、大阪市政におけるビッグバンとは何だったのでしょうか。
それは、市民の「大阪市を変えてほしい」という熱い思いから始まった市政の抜本的、いや根源的な改革であります。
ビッグバン宇宙論と同様に、本市の市政改革も市役所に対する市民の怒りが爆発したことにより、スタートしました。
改革から2年。本市においてもさらなる改革の推進と新たな創造が求められているさなか、新たな市長が誕生しました。市民はいわば「平松版ビッグバン」を期待していたに違いありません。
  そのような中、平松市政初の予算案が発表されました。
全体としましては、福祉面において一定の前進はあるものの、行財政改革の面においては、むしろ改革の先送りといった点が見え隠れいたします。
  これでは、改革に向けた市民の熱い期待が、「ブラックホール」に吸い込まれてしまうように一気にしぼんでしまうのではないかと懸念しております。
  さらなる改革の断行に向けて、市長ご自身が「いつまでに」「何を」「どうするのか」という改革の具体的な目標や工程を早急に提示されるべきであります。
  以上の点を踏まえ、行財政改革について、いくつか質問してまいります。

○ 行財政改革
(1)市政改革の推進について
【質問】
まず、今後の市政改革の取り組みについてお聞きいたします。
市長は、1月の一般質問の際、「現行の市政改革基本方針は『市民の目線』を取り入れるという観点から修正する必要があり、修正点は次の予算市会までにお示しする」とおっしゃっておりました。
当然、現行の市政改革基本方針を隅から隅まで点検・吟味し、修正されると考えておりましたが、結果的に市長が『市民の目線』で修正された項目は、「情報公開の徹底」「職員の一部新規採用」「バス・地下鉄の民営化の断念」のわずか3項目でありました。
市長はあまり改革に興味をお持ちでなかったのでしょうか。それとも時間切れだったのでしょうか。民間出身の平松市長には、關前市長を凌駕する『市民の目線』マニフェストの完成を期待しておりましたので、私としては残念であります。
少なくとも特別会計繰出金の削減や投資的経費など、達成に目処のついたこれら項目については、早急に新たな目標を策定することが、当然の責務であると考えますがいかがでしょうか。

【答弁】
ただいまの金子議員の御質問に対しまして、お答えを申しあげます。
市政改革についてでございますが、これまでの取組は市政改革基本方針に基づきスピード感をもって進められていますが、依然として危機的な財政状況等に鑑みると、緩めることなく改革を進めなければなりません。そのため、職員の新規採用など3項目については修正しますが、全体として踏襲し引き続き改革を進めてまいります。
経費等の削減については、全体として目標達成も見えてきていますが、見直しが進むほど困難な課題が生じることも見込まれるため、引き続き強く取組を進めてまいります。

(2)職員数の削減について
また、職員数の削減については、昨年2月に「将来の職員数の中間とりまとめ」を公表し、市長部局における職員数の適正規模を2万5千人と分析しておりますが、市長はこの中間取りまとめを踏襲されるおつもりでしょうか。
この中間取りまとめは1年も前に出されております。政策形成過程からの情報公開とおっしゃるのですから、平松市政における職員数の適正規模を早急に公表する必要があるのではないでしょうか。また、職員の給与水準についても市長はどのように検討されているのでしょうか。

【答弁】
また、行財政改革は不断の取組が必要であり、導入した制度の定着・充実を図るとともに、今後、次のステップに向けこれまでの取組の検証、課題整理などを進めます。
中でも職員数の削減については、昨年2月公表の市長部局等における将来の職員数2万5千人という分析を十分に踏まえ更に精査を続けます。
職員の給与水準については、従来から人事委員会勧告に基づき民間事業者と均衡を図っていますが、技能労務職員については、国が全国の自治体に対し、地域の同種民間事業者との一層の水準均衡を求めており、水準調査方法も含め検討していきます。
いずれにしましても、まずは、基本方針の全ての目標達成に全力をあげて取組むとともに、次のステップに向けた検討を進め、新たな削減目標も含め次期行財政改革計画の素案を遅くとも平成22年秋にはお示しいたします。 

(3)外郭団体改革について
他方、監理団体等の改革については目標年度が19年度末となっており、今後の外郭団体等の改革の方向性については、改めて確認する必要があるのではないでしょうか。新聞報道によると、府は出資法人について「セーフティーネットに関わるもの以外は全面的に見直す」とされているようですが、本市の外郭団体等については20年度以降さらなる削減をする必要があります。
こうした点を踏まえ、21年度以降の新たな取り組みとして、平松版の行財政改革計画を策定されるべきではないでしょうか。あわせてご見解をお伺いいたします。

【答弁】
外郭団体等の改革についてでございますが、監理団体への委託料につきましては、19年度予算までで、30%以上を削減する目標を達成いたしましたが、統廃合・再編につきましては、19年度内に目標とする全ての団体を見直すことは困難な状況にあります。
また、本市におきましても、他の地方公共団体との共同出資の団体の見直しなど新たな課題に加え、市に依存しない経営への転換や更なる再編が必要となることも十分想定されます。
こうした状況を踏まえ、次期改革計画について、外郭団体等評価委員会のご意見も伺いながら、素案を20年秋までに明らかにしてまいりたいと考えており、改革をより一層促進してまいります。

(4)交通局の経営形態と地下鉄利用料金について
【質問】
次に、数少ない修正案の一つである、地下鉄・バス事業の経営形態の見直し方針の変更についてお聞きいたします。
経営形態の選択のため、市会ではこの間2年程、真剣な議論を行ってまいりました。
市長は、一般質問において「改革型地方公営企業案の考えを踏襲した中期的な経営計画を今年度内に策定してまいりたい」と述べ、公営企業のもとで更なる経営改善に努める旨、表明されました。
ところが、先日公表された交通局の中期計画では、これまでの改革型地方公営企業案に盛り込まれていた約1,300人の人員削減目標や現職に対する3〜10%の人件費カットなどがまったく明記されておりません。交通局は「改革型」から「論功行賞型」公営企業になったとの声が聞こえてくるようです。
市長は今回の中期計画について、「改革型地方公営企業の考えを踏襲した」ものと評価されているのでしょうか。

また、「運賃が高い」との批判が多い交通局において、特に1駅・2駅の短距離乗車運賃でも初乗り200円の料金がかかり、初乗り160円の東京メトロと比較しても割高になっております。
そこで、割高感の低減とピタパの普及促進のためにICカードを活用し、1駅・2駅の短距離区間の利用者に対して、実質初乗りが180円となる割引などを検討すべきではないかと考えますが、あわせてご見解をお伺いいたします。

【答弁】
改革型地方公営企業に向けた取り組みについてでございますが、このたびの中期経営計画は、改革型地方公営企業の考えを踏襲し、新たに経営理念や経営方針、財務目標などを掲げたものです。
ご指摘の人員削減目標につきましては、市長部局への転籍や新規事業の展開による吸収が現時点では困難なため、退職者数を踏まえた効率化を図ることが現実的であるとの考えに立ち、平成23年度までの計画期間中に443名の効率化を図るものでありますが、改革型地方公営企業の案を踏まえ、20年度から10年間で約1,300名の効率化を目標に取り組んでまいります。
  また、給与カットにつきましては、シミュレーションにおいて、20年度から3年間、役職に応じて給料の3〜10%の削減を見込むとしておりましたが、慎重な検討が必要でありますことから、現時点では計画に織り込んでおりません。しかし、今後さらに検討を進め、シミュレーションを念頭に置き、20年度中に給与の削減策を取りまとめ、21年度から実施できるよう全力を尽くしてまいります。

地下鉄料金の割引についてでございますが、当面黒字基調が続くと予想されるものの、多額の累積欠損金と企業債を抱え、また、人口減少や金利上昇などのリスクもあることから、将来の市民・利用者にも安全で快適なサービスを提供していくためには、まずは累積欠損金の解消など、経営基盤の強化に努める必要があり、そのうえで、料金制度も含め、様々な観点から幅広く検討する必要があると考えております。
これまでも、ICカードなどを活用した割引を行っておりますが、3月に導入した新料金サービスの効果や利用者の動向も見極め、収支状況も勘案しながら、ご提案のICカードを活用した短区間の割引も含めて、改善策について検討してまいります。

(5)情報公開と市民との対話について
【質問】
次に、市長が市政改革の中で重要視されている、「情報公開」についてお聞きいたします。
市長は「私の『熱い魂』とは、全職員に市民の目線に立って市政情報をわかりやすく伝えること」とおっしゃっておりました。
機構改革も重要ではありますが、市長が本当にそう思われているのであれば、我が党が一般質問で主張したように、情報公開の基本である「大阪市をこうします」「あなたの暮らしがこうなります」ということを、具体的に「いつまでに」「どうするのか」を市民にお示しすべきではないでしょうか。
市長の言う「元気アップ」がただのスローガンに終わらないためにも、これが私の考える「元気アップ」だという指標を市民にお示しすべきだと考えますがいかがでしょうか。
また市長は、「なにわ元気アップ会議」の開催など、自らが地域に出向いて市民と直接対話する場を拡充することや、市長直轄の市民協働チームを設けて地域で活動している市民の声を聞こうとされております。
しかし、市民の声を聞くというのであれば、施策の内容は別として、まず真っ先に、給食の廃止を判断された中学校12校に出向いて、公約を破られたという保護者と対話するのが先ではないでしょうか。
これができないというのであれば、いくら市民と直接対話するとおっしゃっても、すべて絵空事になってしまいます。
この他にも保育所の民営化や学校統廃合の説明会などにも出向き、市民の切実な声を聞くべきではないのでしょうか。自分が行きやすい所だけに行き、行きにくい所は部下に任すというのであれば、市民の信頼を得ることなどできないと考えます。
市長は、まず給食実施校12校の保護者に対して、みずからの公約について説明をされるおつもりがあるのかお聞きいたします。

【答弁】
元気アップに向けた情報公開についてでございますが、私は、市民・企業・NPOなどとの連携・協働により、共感を呼び起こしながら大阪を元気にするという視点を基本としています。
そのためには、いつまでに何に取り組むかを市民に具体的に明らかにするとともに、連携・協働によってめざす成果を数字で示し、目標を共有することが重要です。
今後、総合計画審議会のもとで、具体的な取組みや成果を表すにふさわしい数値目標について議論を進め、来年度中には、これらを盛り込んだ重点計画を策定し、大阪のパワーを結集して推進を図ります。
市民との直接対話についてでございますが、市民の声を施策に反映し、市民が主役の市政を実現するためには、市民との直接対話は重要と考えており、市政の様々な課題にも、必要に応じて直接市民に語りかけるなど、リーダーシップをとって課題解決にあたってまいります。
議員ご指摘の中学校については、現在、給食事業を所管する教育委員会が、保護者のご理解を得るべく説明しておりますが、私自身も現場の状況を知り、ご意見をお聞きすることも含め、引き続き努力してまいります。
また、公約で示した考えを施策として実行する場合には、十分に説明責任を果たしてまいります。

(6)区政改革と市民サービスの向上について
【質問】
次に、区政改革と市民サービスの向上についてお尋ねいたします。
20年度予算案では区予算が大幅に増加し、総額44億円を超えておりますが、その半分以上の約23億円は施設の維持管理経費であり、実際に区が自ら企画した事業予算というと24区合計で1億5,000万円余りの増に過ぎず、果たしてこれで区の裁量が増えたといえるのでしょうか。見かけ倒しの感は否めません。
この間、多くの区役所等で次々に発覚した不適正な手続きによる資金については、市民に対する背信行為であり、区役所に対する市民の信頼は地に堕ちたといっても過言ではありません。まずはその全容を明らかにするとともに、全力をあげて信頼回復に取り組むべきであります。こういう状況で、いくら「区に権限移譲を行い市民との協働によりまちづくりを進めていく」と言ったところで、市民の理解は得られません。
今後の再発防止に向けて、コンプライアンスという理念だけではなく、区においても、限られた財源の中での重点化、適正な予算執行管理や会計チェックの体制、人事交流の促進や人材育成の強化が必要であります。
加えて、市民サービスの向上という原点に立ち返るならば、わが党が提案しております区役所日曜開庁の本格実施にあたっては、その拡充を図るべきであると考えます。
また、今年度から中央図書館が祝日開館を実施しておりますが、地域図書館についても開館日を拡大し、市民の利用機会を増やすべきであると考えますが、あわせて市長のご所見をお伺いいたします。

【答弁】
区政改革についてでございますが、まず、ご指摘の不適正な手続きによる資金の問題により、市民の信頼を大きく失墜させたことに、心よりお詫び申し上げます。早急に全容を明らかにしてまいる所存であります。
とりわけ、市民に身近な区役所は、市民との信頼関係が重要であり、コンプライアンス意識の浸透、組織風土の改革に努めてまいります。
平成20年度予算では、各区からの直接要求により、区の自主企画事業を拡充しましたが、もとより予算執行は適正な事務によらなければならず、権限移譲にふさわしい体制なくして、今後の展開は考えられません。
そのため、人事交流の推進、研修の充実など人材育成のほか、関係局の的確な現場支援など、適正な事務遂行の意識の浸透、徹底に全力で取り組んでまいります。
また、日曜開庁につきましては、現在、第4日曜日に実施している半日の開庁を、本年4月から、平日と同じ全日に拡大することを検討しており、引き続き市民サービス向上に向け、積極的に取り組んでまいります。
  図書館についてでございますが、地域の知識情報基盤の役割を担うべく、来年度から全地域図書館において祝日を開館し、市民の利用機会の拡大に努めてまいります。

○ 財政問題
(1)市債残高について
【質問】
次に、財政問題についてお伺いいたします。
大阪府では橋下知事が、「財政非常事態宣言」「破産状態」を強調し、庁内外に危機感が高まり、ゼロベースからの大胆な財政改革を行おうとしております。
一方、大阪市は5年前に財政非常事態宣言を行いましたが、どうも危機感が薄く、市民にも職員にも財政非常事態が浸透していないように感じられます。最近発覚した裏金問題はその象徴でありますが、本市の市債残高は5兆5,000億円もあり、府とほぼ同程度の借金を抱え、大変危険な水準であることは間違いありません。この危機を打開するためには、平松市政において、抜本的な財政改革を進めなければなりません。
そこでまず、市債残高についてお聞きいたしますが、昨年9月に作成された「中期的な財政収支概算」では、一般会計の市債残高を28年度までに市税の3倍を下回る水準まで抑制することを目標としましたが、この目標は低すぎるのではないでしょうか。
また、地方財政健全化法でも健全化判断比率の算出において、特別会計や公営企業も含む全会計の市債残高が影響することから、全会計ベースの市債残高の管理目標が必要ではないかと考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
財政問題についてでございますが、まず、大阪市の財政は、破産状態にあると言われている大阪府と同様、危機的な状況にあり、財務リスクを多く抱え、「火の車」の状態にあると思っております。そのような認識のもと、大胆な見直しを行う必要があると考えております。
一般会計の市債残高の目標については、施設の更新需要などに対応していく必要もありますが、投資的事業の圧縮を図り、できる限り早期に市税の3倍を下回るように努めたいと考えております。
また、特別会計については、料金収入で賄うことが基本であることから、市債においても、一般会計とは別に管理するべきものという認識があったのは事実であります。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、全会計の市債残高の多寡が財政健全化法の健全化判断比率の算出に影響を及ぼすことや、投資家の皆様も一般会計だけでなく、全会計の市債残高も注視されております。
今後、健全化判断比率等の詳細な算出方法が明らかになった段階で、全会計ベースの市債残高の管理目標を明確に設定してまいります。

(2)負の遺産等について
【質問】
大阪府では、20年度から「禁じ手」である減債基金からの借入れと借換債の増発をやめるだけでなく、減債基金からの借入金を今後返済すると知事が言明しております。
ところが、9月に作成された本市の中期収支では、阿倍野再開発事業や此花臨海土地区画整理事業などの負の遺産の処理として、平成23年から6年間で公債償還基金から1,000億円の借入れを検討するとしています。本当に「禁じ手」と言われる公債償還基金からの借入れを行うおつもりですか。
また、中期収支には、人件費の見直しなど経常経費の削減にあたっての具体的な方策やWTCなどの負の遺産の処理方策が含まれておりません。
特にWTCの中間とりまとめにおいて、処理策の選択にあたり、4つの視点が示されておりますが、ポイントは、本市の負担を最小とする「経済合理性」か、まちづくりやテナントに配慮する「公共性」かの選択であります。この両者は相反する性格をもつだけに、市長はどちらを優先して判断されるおつもりなのでしょうか。
一方、市長が強く主張されている情報公開などの「透明性」についても、処理手法によっては、交渉ごとでもあるため、開示の時期・内容が問題となってまいります。今後、どのように透明性を確保し、説明責任を果たされるのでしょうか。
さらに、再建策にしても、処理策にしても、本市の新たな負担が予想されます。特定調停の受理にあたり、今後、「一切の経営に関わる財政支援は行わない」との附帯決議が付されており、仮に、万が一新たな負担が発生することになれば、市の財政が厳しい中で、税金の投入は、許されるものではないと考えますが、市長は財源についてどのように考えておられるのでしょうか。

【答弁】
負の遺産についてでございますが、昨年9月に作成しました「中期的な財政収支概算」では、現行のマニフェストを実施したとしても今後1000億円の資金不足が見込まれるため、平成23年度以降についても、引き続き改革を進める必要があることをお示ししたものでございます。その際、資金不足への対応策として、公債費のピークの平準化や財務リスクへの一時的な対応という観点から、公債償還基金からの借入を視野に検討していくこととしておりました。
しかし、今後の財政運営としましては、まず、事務事業の見直し項目を秋までにとりまとめ、経常経費も含めた削減目標をきっちりと達成し、23年度以降についても歳出全般にわたって精査し、改革を強力に推し進め、公債償還基金の借入に頼ることのないよう最大限努めてまいりたいと考えております。
また、「中期的な財政収支概算」については、経常経費削減方策やWTCの処理方策を織り込んだ収支をこの秋までにお示ししながら、市民に財政状況をお伝えしていきたい。

WTCについてでございますが、その処理にあたっては、まず市民負担を最小限に抑えることを第一義に、臨海部のまちづくりのあり方などについても考慮し、総合的に判断してまいります。
情報公開については、交渉経過を同時に公表することは困難なケースも考えられ、時期等に十分な配慮が必要となります。しかし、最終的にはすべてを明らかにし、市民への説明責任を果たしてまいります。
処理において最終的に市の負担が必要となった場合には、基本的には市税に依存せず、港営事業会計における財産売却等、あらゆる財源を洗い出し、市民・市会の理解を得ながら対応してまいりたいと考えております。
こうした視点に立って、今後、市会でもご議論を頂戴したいと考えております。

(3)予算編成について
【質問】
ビッグバン的財政改革を断行しようとすれば、予算編成のやり方を抜本的に変える必要がありますが、今の予算編成は、重点政策予算枠でメリハリを利かせるとしながらも、実際には、12%のマイナスシーリングをかけ、広く薄く予算を削り、メリハリをつけるべき重点政策予算枠も既存事業を持ってきているだけというのが大方の評価であります。市長も基本政策の中で「一律マイナスシーリング」を見直すとおっしゃっていますが、今年については時間が無かったようでありますので、21年度の予算編成はどのように変更されるのでしょうか。あわせてご見解をお伺いいたします。

【答弁】
予算編成についてでございますが、現在の予算編成システムは、各局へ包括的に財源配分を行い、市民に身近な事業担当部門が市民ニーズを的確に捉え、自ら優先順位を付けて、施策の選択と集中を図ることを目指しているものであります。また、重点政策予算枠については、全市的な観点から、優先的に取組むべき課題について迅速に対応することを目的として設定されたものであります。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、この趣旨が十分に浸透しているとは言えない状況であり、更に予算にメリハリを付けていくため、21年度の予算編成では、新たな専門部会の議論を踏まえ、例えば、政策分野毎に異なる配分率を導入するなど、財源配分の方法に工夫を凝らすとともに、今後とりまとめていく新たな重点事業計画を実現していくためにも、重点政策予算枠がより効果的に機能するよう検討してまいりたい。

○ 府市連携
(1)差等補助について
【質問】
次に、府市連携について何点かお尋ねいたします。
2月に府から示された「今後の財政収支の見通し」において、「府に事業量削減の裁量の余地があるもの」として、医療費助成などが挙げられております。医療費助成も含め、府の裁量で本市に交付されている補助金は約80億円であります。これらが削減されれば大打撃を被ることになります。医療費助成は、もともと大阪府が推し進めてきた施策であり、市民の生活に根付いている事業であります。これを削減するようなことは断じて許されず、強い姿勢で府にのぞむべきであります。
もし、府が医療費助成の削減等を行うようであれば、本市として、どのような対抗措置を行うつもりなのでしょうか。市長のご見解をお伺いいたします。
また、小学校への警備員の配置、養護学級への看護師の配置、留守家庭児童対策事業、障害児保育のように、政令指定都市だけを補助対象外とすることや、府下市町村より補助率を下げるという、差等補助は許されないことであります。大阪市民は大阪府民であることを強く認識させるためにも、差等補助の解消を府へ強力に要請すべきであると考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
府市連携についてでございますが、医療費助成は大阪府民・市民の健康を守る重要な制度であり、適切な保健医療体制の確保を目的とした、保健医療計画の策定者である大阪府が、これまで果たしてきた責任を全うしないのであれば、大阪市民が納めている府民税を大阪府から移譲させ、府市の役割分担を改める必要があると考えます。
今後、大阪府が本格予算を編成する6月までの議論が非常に重要であり、市民の声を私自ら知事に届けることは勿論のこと、府市長会とも連携して、府民の声を届けることも検討していきます。単に市民に負担を押し付けるだけの見直しには断固反対し、市会の皆様のお力添えも賜りながら、セーフティネットは守っていくという確固たる決意のもと取り組んでまいります。
差等補助についてでございますが、大阪市民はすべからく大阪府民であり、大阪府税のおよそ6割が大阪市域で納められていることからも、受益と負担の適正化の観点に立ち、速やかに解消すべき重要な課題であると認識しております。
私も橋下知事が就任以来、機会があるたびに差等補助の解消を求めているところではありますが、今後も引き続き、知事との懇談会の場や、その他のさまざまな機会をとらえて、市民生活における大阪府の役割、責任を踏まえ差等補助が全面的に解消されるよう、また、決して新たな差等補助が行われないよう、しっかりと要請してまいりたいと考えております。

(2)水道事業の府市統合について
【質問】
この間市長は、橋下知事が就任されて以降、会談を重ねられ、先日、水道事業や信用保証協会などの事業統合についても検討することで合意されたといった報道がされております。
府市相互の不必要な重複を排除する一方で、市民・府民のサービスの向上、大阪や関西の活性化を図っていくということを目的として本市と府が互いに力を合わせ連携していくことは、非常に大切なことであり、大いに歓迎するものであります。
ただ、協議を進めるにあたっては、まず、市民にとってメリットとなることを基本に、府民にとってもメリットとなるよう、双方にとって「Win−Winの関係」を築いていく観点から進めていかなければなりません。間違っても府の負担軽減のための府市連携にならないように、本市として主張すべきことは、しっかりと主張すべきであります。
市長は、水道事業の府市統合について先ほど、本市の水道が府の水道を引き受ける覚悟があると答弁されましたが、こうした統合によるメリットや克服すべき課題について、どのように考えておられるのでしょうか。
また、一部事務組合による府市統合案が一部新聞報道に掲載されましたが、これに対する市長のご所見をお伺いいたします。
以上の質問に関しまして、「平松版ビッグバン」につながる回答を期待いたします。

【答弁】
水道事業の府市統合についてでございますが、大阪市の水道事業は、安全でおいしい水を安く、災害時にも安定してお届けできる、水源から蛇口に至るトータルシステムを作り上げ、他都市の水道事業との間でも、様々な水平連携をソフト・ハード両面で展開しております。
本市が府の水道を引き受ける最大のメリットは、第一に、府が1立方メートル当たり約82円、市が約68円という浄水単価の違いであり、本市としては、将来、50円台の浄水単価を目指した一層の効率化を進めていきたいと考えております。
これによって、例えば、本市の80万立方メートル程度の水を周辺都市に融通拡大できれば、府民にとっては、水道料金が安くなるという大きなメリットが期待されます。
第二に、更新を控えた府の村野浄水場の施設能力約180万立方メートルを半分位に落としても、府下の水需要を十分賄えるため、浄水場の統廃合により、府の約5400億円の長期計画をゼロベースから見直し、さらに水道料金が安くなれば、まさに一石二鳥どころか、それ以上の大きな効果が府民にもたらされます。
一方、統合に当たっての課題としては、府が撤退表明した丹生ダムと大戸川ダムの撤退負担金、安威川ダムと紀ノ川大堰の費用負担の問題がある他、府市の職員処遇や負債処理、市が府の水道を引き受ける際の施設管理方法等の検討課題がありますが、市民、府民が等しくメリットを享受できる本市を核とした広域水道の実現に向けて、オープンな議論を真摯に行ってまいります。
最後に、一部事務組合についてですが、本市としては、安い水道料金を維持しつつ、水源から蛇口に至るトータルシステムを構築することが、今後の新たな広域化施策であると考えており、一部事務組合の案は、市の水道事業と府の用水供給事業という、形態の異なる2つの事業を単純に一つの組織に統合するものにすぎないという点で、適切な手法ではないと考えております。

○ 福祉施策
(1)出産・子育て支援策について
【質問】
さて、ビッグバン宇宙論によると、ビックバンにより多種多様な星が誕生することになりました。それら無数の星たちが輝くことによって、美しい銀河そして宇宙が形成されております。
大阪市を宇宙に譬えるなら、市民一人ひとりが星であり、自ら光を放つ恒星にはより明るく輝けるように、その光を受けて輝く惑星にはもっと光が届くようにと、市民一人ひとりが自分らしく輝くことのできる施策を充実させることが、地域が輝き、大阪市が輝くことにつながるのであります。  
少子高齢社会の進展やライフスタイルの多様化が進む中、新しい時代に即した「自助」「公助」「共助」の施策の創造こそが市長や我々に課せられた責務であると考え、「人」が輝き、「地域」が輝くことが重要であります。

そこでまず、出産・子育て支援策についてお聞きいたします。
子どもを安心して生み育てられる社会の実現は本市の最優先課題であり、我が党はこれまでも、特にこれらの施策推進に対して力を注いでまいりました。
20年度予算案では、厳しい財政状況のなか、妊婦健診については、公費負担を現行の2回から7回へ。また、国保の出産育児一時金については受取代理制度の導入。乳幼児医療費助成制度については、入院医療費の助成対象年齢を現在の小学校3年生から小学校修了前までそれぞれ拡充されたことは、私どもとしても一定評価するものであります。
  今後、「チャイルドファースト先進都市・大阪」をめざし、更なる施策の充実・強化が必要だと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

【答弁】
出産・子育て支援策についてでございますが、安心してこどもを産み育てられる社会づくりに向けて、平成20年度には妊婦健診公費負担、出産育児一時金、乳幼児医療費助成などの事業を拡充いたします。今後とも、これらの施策については、国や大阪府の動向、本市の財政状況などを勘案しながら、総合的に検討してまいります。

(2)保育所待機児童の完全解消について
【質問】
次に、保育所待機児童については、我が党の提案により、13年度から35の保育サービスエリアで算定しておりますが、19年度は、そのうち29エリアで待機児童がいる状態であり、最も多いエリアでは78人となっております。
市長のおっしゃる「21年度末の待機児童完全解消」とは、当然、全てのエリアでの待機児童解消という認識でよろしいのでしょうか。

【答弁】
待機児童対策についてでございますが、完全解消を図るには、35の保育サービス圏域ごとの待機児童を解消することが必要であると考えております。そのため、社会福祉法人自らによる用地や施設の確保が困難な圏域では、市有地や本市既存施設も活用して、民間保育所の整備を積極的に進めてまいります。
さらに、分園への賃料補助や保育ママ事業の委託料の充実を図り、平成21年度末には約4万2千人の入所枠を確保し、公民協力により完全解消の実現に全力をあげてまいります。

(3)健康づくりと医療施策について
【質問】
次に、健康づくりと医療施策の観点から、まず、特定健康診査についてお聞きいたします。
第一に、メタボリックシンドロームに着目した特定健診が、20年4月から医療保険者に義務付けられました。
大阪市民の平均寿命は、17年の数値では全国平均と比べ男性で1.8年、女性で1.2年低く、生活習慣病の予防・早期発見・早期治療に向けた対策は、大変重要な課題であります。
本市も医療保険者として、国民健康保険被保険者のうち40歳以上の56万人を対象に取り組むことになりますが、18年度の国保の受診率は12.6%と推計されております。来年度の本市25%及び国の目標である24年度・健診実施率65%を達成するには、大胆な取り組みが必要であります。受診率の向上に向けてどのように取り組まれるのでしょうか。
第二に、がん検診についても、平成18年度では乳がん、胃がん、大腸がん、肺がんの受診率はいずれも一桁にとどまっております。
これらがん検診についても受診率の向上をめざす取り組みが必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。
第三に、肝炎対策についてお聞きいたします。
本市では、B型肝炎の感染者は2〜3万人、C型肝炎の感染者は4〜5万人と推計されておりますが、放置しておくと肝硬変・肝がんへと進行し、重篤な病態を招きかねません。
そのため、検査から治療まで切れ目のない仕組みを構築し、総合的な肝炎対策を展開するため、昨年11月に「新しい肝炎総合対策の推進」がとりまとめられました。
市長は、肝炎対策についてどのように取り組まれるのかお伺いいたします。

【答弁】
次に、特定健診についてでございますが、国保の保険者である本市では、受診率向上のため、基本的な健診を無料とし、医療機関実施のほか集団健診も実施するとともに、4月に56万人の方全員に受診券を送付する等、きめ細かい周知啓発を行い、3月末に策定する24年度までの「特定健診等実施計画」が達成できるよう、まず20年度の健診実施率25%の達成に向け積極的に取り組んでまいります。
次に、がん検診についてでございますが、がん対策としましては、がん検診の受診率向上が重要な課題となっております。
そこで、特定健診の個別通知に合わせ広報を行うほか、胃・大腸・肺・乳がんの各検診の休日実施を拡充し、さらに、乳がん検診では、夜間検診を新たに全区で本格実施する等、受診機会を順次拡充してまいります。
次に、肝炎対策についてでございますが、保健所に肝炎専用相談窓口を開設し市民の相談に応じるとともに、各区で無料肝炎検査を実施しております。また、4月から国の制度としてインターフェロン治療費の一部助成が行われますので市民に周知してまいります。
引き続き、市民の相談に応じるとともに、国制度の動向を把握し、肝炎対策の充実に向けて取り組んでまいります。

(4)国民健康保険の負担軽減と高齢者施策について
【質問】
次に、高齢者施策についてお聞きいたします。
先般、我が党が予算編成に関する緊急申し入れを行ったとおり、本市国民健康保険において、国等の経過措置終了に伴い20年度から負担が急増する高齢者等の世帯に対して減免措置を講じられたことは評価いたします。
ところで、重度の認知症高齢者の家族が介護ストレスから虐待を繰り返し、認知症高齢者の生命が危ぶまれるなど、深刻な事例も発生しております。
認知症高齢者やその家族に対する支援のための関係機関のネットワークづくりとともに、虐待発生時には行政として迅速な対応が必要であります。通報窓口である区保健福祉センターの専門性を確保する方策を講じるべきではないかと考えますが、認知症高齢者への支援及び虐待防止に向けた取り組みに関する市長のご見解をお伺いいたします。
また、小規模多機能型居宅介護事業については、全国的にも指定が進んでいない状況にあります。
本市でも「大阪市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」における20年度の目標定員2,450人に対して、298人しか整備が進んでいない状況であります。
より実効的な本市独自の整備促進策を講じていくべきと考えますが、あわせて市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
高齢者施策についてでございますが、本市国保の保険料については、平成18年度に賦課方式を変更したことなどから、2年間の経過措置と19年度に高齢者世帯等に対して経過措置減免を実施しました。
20年度には、この措置等の終了に伴い大幅な負担増となる世帯があるため、19年度と同様の観点から、経過措置対象世帯のうち高齢者世帯等に対して経過措置減免を実施してまいります。
認知症については、本人や家族の相談を受け、専門医の早期診断・治療や介護に繋ぐことが重要であり、各区において地域包括支援センターを中心に、医療・福祉の関係機関等が連携した支援体制をめざします。
高齢者虐待防止には、地域の見守りや関係機関等の連携が重要であり、市・区レベルの虐待防止連絡会議等を活用し、地域のネットワークや啓発の充実に努めます。さらに、虐待発生時に迅速適切な対応が図れるよう、区職員の専門性確保に加え、区に助言指導する「高齢者虐待対応支援チーム」を新たに設置します。
また、小規模多機能型居宅介護事業の整備は重要な課題ですが、全国的に指定が進まない状況であり、本市としても新年度から独自算定基準による報酬加算を行うなど、一層の整備促進策を講じてまいります。

(5)女性施策について
【質問】
次に女性施策についてでありますが、
日本では第1子出産を機に約7割の女性が退職するといわれ、出産前後で就労継続している女性の割合は、この20年間ほとんど変化がありません。
少子化の背景には、結婚、出産・子育てに関する希望と現実の乖離が存在し、働き続けることと、結婚して子どもを持つことの「二者択一」を迫られている状況を解決する必要があります。
国では、「仕事と生活の調和憲章」いわゆるワーク・ライフ・バランス憲章と「行動指針」を策定、平成20年は「仕事と生活の調和元年」と位置づけられております。
女性の社会参画を拡大するためには、働き方を見直し、「仕事と生活を両立できるサポート体制の構築」、「再雇用の促進」、企業内保育所などによる多様な働き方に対応した保育サービス等の「子育て支援策」を総合的に進めていくことが肝要であります。市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
女性施策についてでございますが、人口減少時代を迎え、今後持続可能な社会を築くには、若い世代が希望どおり結婚、出産・子育てができるよう、女性の社会参画への支援が重要であります。
平成18年3月策定の「男女共同参画基本計画」の前半期5年は、「多様な働き方のもとでの仕事と家庭の両立」支援に取り組んでおります。特に、第1子出産前に両立支援の情報提供を行う「ママの人生応援事業」は、平成20年度からは各区母親教室に加え、出産予定の病院などへ拡大してまいります。
また、男女共同参画を推進している中小企業等を「きらめき企業賞」として顕彰しておりますが、平成20年度からは、女性のチャレンジ支援や再雇用促進、企業内保育所設置などに積極的な受賞企業の取り組みをフォーラム等の場で、広く情報発信してまいります。
子育て支援策の充実とともに、ワーク・ライフ・バランス憲章に沿って、女性施策についての取り組みを積極的に進めてまいります。

○ まちづくり施策
(1)大阪の経済活性化策について
【質問】
次に、大阪の経済活性化策についてお聞きいたします。
現在、大阪・関西の活性化を図るうえで、最も重要なプロジェクトとなる大阪駅北地区については、特に開発の中核を担うナレッジ・キャピタルにおいて、本市が進める「ロボシティコア」の機能整備が焦眉の課題となっております。
ここは、将来の大阪経済を牽引する次世代ロボット産業創出の核として、関連する大学や研究機関など先端技術を担う多様な人材が活発に活動するところとして期待されており、本市として、どのように企業や研究機関をこの場所に惹きつけ、「ロボシティコア」の機能として結びつけていくのかを早急に明らかにし、世界をリードする次世代ロボット開発の先進都市・大阪の環境づくりに取り組むべきであります。
大阪の活力を高めていくためには、知的創造拠点の核となる大学や、先端企業の研究所などの立地を促進し、将来にわたって次々と新しい技術や文化などを生み出す知的創造拠点としての集積を図ることが重要であります。
また、一つの緊密な経済圏として共に成長していくアジアを中心に、海外の活力を取り込んでいくことも大阪経済の活性化に向けて重要であり、例えば、現在躍進がめざましいインドなどを視野に入れ、海外企業が進出しやすい環境づくりに取り組む必要があると考えますが、大阪経済の活性化に向けた市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
大阪の経済活性化策についてでございますが、少子高齢化時代のサービス産業としてロボット分野を育て、世界をリードするロボット先進都市をめざすために、ロボシティコアは大きな礎になると考えます。
300以上の企業が参画するロボット開発ネットワークを活かしながら、ロボシティコアが最先端の研究成果とビジネスの出会う場としてどうあるべきかという観点から、その機能を検討するとともに、研究開発型ベンチャーの育成に必要な資金調達についても、平成23年を目標とする大阪駅北地区のまちびらきまでに、民間投資機関と連携した新たな仕組みを構築してまいります。
大阪の活力を高める知的創造拠点につきましては、情報通信やバイオなど先端企業の研究開発機能の拡充や新規立地も活発化しつつあり、大学や先端企業などの立地促進に、引き続き取り組んでまいります。
また、経済がグローバル化する中、消費市場としても成長著しい中国や、IT技術立国のインドなど、アジアの地域特性に合わせた経済交流を図ることも必要と考えております。
このため、海外からの企業進出を促進する効果的な手法を検討しながら、毎年20社以上を目標に、外国企業の誘致を推進いたします。さらに、インドからIT企業ミッション団を招き商談会を開催するなど、アジアとの経済交流を活発化してまいります。

(2)中之島への集客施策について
【質問】
次に、中之島の集客についてお聞きいたします。
中之島は、市内有数のビジネス・文化の中枢であり、中央公会堂、日本銀行大阪支店などの重厚な建築物に歴史や文化の深みが感じられるエリアであり、かつ中之島公園は堂島川と土佐堀川に挟まれた特徴的な地形にあるため、とりわけ豊かな水を身近に感じられる水の都にふさわしい立地状況にあります。
そのような中之島公園を、水の都のシンボルとして世界にアピールできる公園として再整備すると聞きましたが、今後どのようなハード整備を行い、どのような施策を展開していくのでしょうか。
また、京阪中之島線が開通すると中之島に4つの駅が新設され、市内の交通ネットワークと結ばれることになり、京都市内へも直通で1時間足らずの距離となることも、観光客の誘致に対する追い風になると考えます。
この機会を逃すことなく、大阪の中心の一つともいえる中之島を、「大阪といえば中之島」と言われるような国内外の観光ビジターにとっても魅力ある集客スポットとしていくべきではないでしょうか。市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
中之島への集客についてでございますが、中之島公園を親水性の高い公園として整備を進め、水際の桜やバラ等、樹木の年間を通じたライトアップも実施して、集客スポットとしてまいります。施策の展開では、本年5月に「ビーチバレーワールドツアー」が開催され、来年8月より開催する「水都大阪2009」では、例えば水上自転車大会等、川での催しを公園からも楽しめるような水辺の賑わいづくりを行い、これらを契機に、継続して光のルネサンスのような四季折々のイベント誘致にも努めてまいります。
また、国際会議場や東洋陶磁美術館などの点在する施設を、水上交通や京都と直結する中之島線と組み合わせた、新たな周遊ルートの開発などを民間にも働きかけるとともに、国際的なコンベンション誘致を推進します。
生まれ変わる中之島公園を核とした中之島一帯を水の都大阪の新しい魅力として国内外にアピールし、集客の促進を図ってまいります。

(3)大阪厚生年金会館の機能維持について
【質問】
次に、既に10月以降の営業停止が決められている大阪厚生年金会館については、フェスティバルホールの建て替えも相まって、市内から2,000席を超える芸術ホールが一時的とはいえ失われ、大阪の芸術文化にとって大変な損失であります。
この間北九州市では、九州会館の取得に向けた関係機関との協議など、存続に向け取り組んでおります。
本市においても、市民が願うホール機能の存続に向け取り組むべきであると考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。

【答弁】
大阪厚生年金会館についてでございますが、芸術文化の発展や地域の活性化に大きく貢献し、多くの方々が存続を望んでおられると承知しております。同会館は9月末に営業を停止するとされていますが、その機能存続の重ねての要望とあわせ、例えばホール機能等の存続を条件に容積率緩和を行う地区計画などの都市計画手法の活用を提案するなど、この3月中に私自身が年金・健康保険福祉施設整理機構に直接出向き、強く働きかけてまいります。

(4)自動二輪車の駐車対策について
【質問】
次に自動二輪車の駐車対策についてお聞きいたします。
我が党では、18年11月の陳情の採択をはじめ、これまでにも何度か市会の場でお聞きするなど、積極的に取り組んでまいりました。
  しかし、自動二輪車利用者からは、依然、駐車場不足に対する不満の声が数多く上げられており、自動二輪車駐車対策に対するニーズは低くなるどころか、ますます高まっております。
こうしたことから、駐車スペースの確保に向け、附置義務の条例化、公共スペースや民間駐車場の活用など、早急に取り組むべきであると考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
自動二輪車の駐車対策についてでございますが、早急に取り組むべき課題と認識しており、民間駐車場への受け入れ要請や公共スペースの活用、市民や利用者への情報提供等緊急的な対策を強めてまいります。さらに、長期的な視点からは、駐車施設の着実な確保に向け、自動車と同様、事務所や店舗等に対しては附置義務条例で、共同住宅に対しては要綱で対応できるよう検討を行い、平成20年度中の制度化をめざしたいと考えております。

○ 子ども・教育関連施策
(1)子どものための市民運動について
【質問】
次に、「人が輝く」の観点から、子どもが輝くための施策についてお聞きいたします。
本市では、子どもに関する施策を総合的に取り組む、こども青少年局が設置されたところであります。
子どもはかけがえのない「社会の宝」であり、社会の担い手として健全に育つための土壌をつくっていくことが極めて大切であります。
家庭や地域の教育力の低下が子どもの健全な成長にさまざまな影響をもたらしている現在、社会全体がこどもの育成に主体的に関わっていくという「教育のための社会づくり」の気運を盛り上げていくことが重要であり、東京都では「心の東京革命」、長崎県では「ココロねっこ運動」、福岡県では「青少年アンビシャス運動」など、企業や地域団体、教育施設など様々な主体が関わるこどもの育成についての運動が、各地で広がりつつあります。
大阪の子ども達が心豊に育つまちとなる施策の充実・具体化が期待される中、今後、市長が旗振り役となり、子どもに活かせる、本市が持つ資源を最大限に使い、子どもの明るい未来を創るための大きなうねりとなる、地域や企業を巻き込んだ市民運動を、こども青少年局が司令塔として具体的に進めるべきだと考えますがいかがでしょうか。

【答弁】
子どもが輝くための施策についてでございますが、未来の担い手としての生きる力や豊かな心を育むには、学校、家庭、地域、企業等社会全体でこどもの育成に関わる気運の向上が大切であり、そのための市民運動を起こしてまいりたいと考えております。
こどもの未来を創るための市民運動の趣旨に相応しい愛称を募集するとともに、地域や企業の団体等で構成する推進協議会を設置し、共通の行動指針のもと賛同する企業や団体を募り、あいさつ運動や本の読み聞かせなど多くの大人が実践できる取り組みを進めてまいります。また活動を広く情報提供して運動の広がりを図ります。
大阪市においても、帆船あこがれや野外活動センター、動物園等多様な財産があり、企業と協働した体験事業等の実施や、親子のふれあい促進期間を設けて賛同する施設で親子優待の検討など、大阪の持つ資源を積極的に活用し多様な体験機会を提供してまいります。
私が先頭に立ち、運動を牽引する役割をこども青少年局に持たせ、“社会総がかり”で心豊かなこどもを育成する運動に全力で取り組んでまいります。
 

(2)発達障がいのある子どもに対する支援について
【質問】
次に、障がい者施策について、我が党がかねてから申しあげてきた発達障がいのある方々への支援についてお聞きいたします。
本市では18年1月に発達障害者支援センターを設置し、取り組みを開始しましたが、乳幼児期における早期発見、療育から保育・教育支援、就労支援など、ライフステージを通じた、抜本的な支援体制の強化が重要であります。
今後、発達障がいのある方々への総合的な支援策については、具体的にどのようにお考えなのでしょうか。
また、20年度予算案において、発達障がいのある子どもに対する支援策として、通常学級に教育活動支援員242名の配置が盛り込まれたことは、一定評価いたしますが、国の調査では、通常の学級のうち約6%の児童・生徒に発達障害がある可能性を示唆していることから考えても、教育活動支援員の更なる増員はもとより、すべての教員の発達障害に関する知識や支援の力量を高めることが喫緊の課題であります。
現在、全校園を対象に特別支援教育コーディネーター養成研修を実施しておりますが、本市教員約12,700人全員が発達障害に対する理解を深める研修を受講すべきだと考えますが、あわせてご見解をお伺いいたします。

【答弁】
発達障害のある子どもに対する支援についてでございますが、発達障害者支援センターを中心に支援のためのネットワークの構築に努めております。引き続き早期発見や専門診断に努め、発達障害のある児童とその保護者に対する療育訓練の対象者を80人に倍増するとともに、新たに支援マネージャーを配置し相談支援体制を強化します。
また、身近な区の保健福祉センターや関係機関の職員に対して研修を実施するなど、人材育成、資質の向上を図り相談支援の窓口の充実に努めてまいります。
さらに、医療、保健、福祉及び教育等の関係機関や学識経験者、当事者団体等による企画・推進委員会を設置し、各ライフステージに応じた支援の手法や発達障害の理解のための啓発について検討し、関係機関が連携し一層の支援の充実に努めてまいります。
教育活動支援員・教員研修についてでございますが、発達障害のある児童生徒の支援の必要性が高まっていることから、来年度から教育活動支援員を実態に応じて小中学校の通常学級に配置いたします。今後、人的配置の効果検証とともに引き続き実態把握に努め、支援体制の充実を図ります。
また、教員が子どものつまづきや周囲の無理解に気づくことが大切であり、これまでも特別支援教育コーディネーター養成研修等を実施してきましたが、今後、全ての教員に3箇年を目途に研修を実施いたします。
さらに研修内容をDVD化し校内研修に活用するなど、幼稚園から高校までの教員全体のボトムアップを図ります。研修ツールの活用についても、新たに設置する発達障害者支援のための企画・推進委員会と連携してまいります。

(3)中学校昼食について
【質問】
次に、中学校昼食についてお聞きいたします。
市長は、決算市会での我が党との質疑の中で、教育委員会の方針を尊重して12校の中学校給食を廃止し全校をフラットにするとともに、選択方式による学校給食法に基づいた中学校給食の全校実施を重点事項として取り組むことを表明されました。
市長もご存知のとおり、名古屋市では明るく落ち着いた雰囲気のもとでくつろいだ会食をし、豊かな心を育てることなどを目標とした中学校給食が既に実施されております。我が党も先日視察いたしましたが、献立も4種類あり、ランチルームでは子どもたちが生き生きと食事をしておりました。
大人が食事をする雰囲気にも気を配るのと同様に、子どもについても食事をする環境は大切だと考えますが、教育委員会の方針にはその点が反映されておりません。
そこで、市長にその大切さを感じてもらうため、先進的に取り組んでいる名古屋市や京都市などの現状を、ぜひ視察するべきであると考えますがいかがでしょうか。
また、本市においても食育指導を前提として、おいしく栄養豊かな昼食、メニューが豊富で選択できる昼食、安くて安心の昼食、豊かな心と仲間づくりの楽しい昼食という4つの観点を入れて、将来に向かって大阪らしい食事環境をめざすべきであると考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。

【答弁】
中学校昼食についてでございますが、昼食を仲間と楽しく食べることは大切であります。私としては、食育という観点を踏まえ、学校給食法に基づいた選択方式での中学校給食の全校実施を重点事項として、早急に検討したいと考えています。来年度はこれまでの経過や教育委員会の方針を尊重し、昼食提供事業を行います。
中学校給食の検討は既に教育委員会に示していますが、私自身もいろいろ他都市の例を実際に見て参考にしたいと思います。
(教育長答弁)
中学校昼食についてでございますが、昨年4月に定めた方針に基づき、家庭弁当を基本とし、弁当を持参できない場合も安心して登校できるよう、衛生面や栄養価等に配慮した昼食提供事業を、来年度から3年間で全校実施したいと考えております。
あわせて利用状況等の把握や事業の検証を進め、充実を図ります。
市長からは中学校給食の検討について示されており、教育委員会として中学校給食の様々な課題整理や他都市状況の調査など検討したいと考えております。
食育は大きな課題であり、教育的観点からも食環境は重要な要素です。教育における食育の重要性を自覚し、豊かな心や仲間作りの観点も参考に、今後も昼食指導にふさわしい教育環境の充実に取り組みます。

(4)校種間連携について
【質問】
さて、市会の場において10年以上前から議論を重ねてまいりました、本市初の中高一貫教育校として「咲くやこの花中学校・高等学校」がいよいよ4月から開校いたします。中高6年間で子どもが持っている才能を伸ばし、大阪、ひいては日本を背負って立つ人材を育てていくべきと考えますが、開校を目前とした現在の教育委員会の意気込みについてお伺いいたします。
  ところで、同校では、中学校の教員と高等学校の教員とで、6年間を見通した一貫性のある教科指導が行われるとのことでありますが、同校における学力向上に向けた指導のノウハウは、小・中学校の学習指導においても活かせるのではないでしょうか。
  例えば、次の学習指導要領で導入が示されている小学校での英語教育などについても、同じ校区の中学校の英語教員が小学校の教員と連携することで、効果的な取り組みが期待されるなど、小・中学校の教員が、同じ土俵に立って責任を共有し、一人ひとりの子どもの学力向上について小・中学校9年間を見据えた検討をしていくことが重要であると考えますが、ご見解をお伺いいたします。

【答弁】
(教育長答弁)
校種間連携についてでございますが、中高一貫教育校はものづくり、スポーツなど早くから興味関心の現れやすい分野の才能を伸ばすことを目標としております。専門性のある教員や外部人材による6年間一貫の特色ある教育により、その道のスペシャリストとして将来の大阪を支え発展に寄与する人材を育成いたします。
次に小中連携につきましては、指導内容や方法の改善には、小中学校の教員が連携して組織的に教科指導を研究し、実践することが効果的と考えます。今後、小中連携の調査研究の拡充を図るとともに、来年度から全小中学校間で小中連携学力向上連絡会を設置いたします。具体には、中学校の英語教員が小学校の教員と協働して教科指導のあり方や実践方法を研究したり、小中学校の教員が相互に授業見学して意見交換するなど、連携して学力向上に取り組んでまいります。

(5)子どもの学力向上について
【質問】
  最後に、子どもの学力向上についてお聞きいたします。
  子どもの学力を向上させるためには、何より子どもたちに「やる気」を起こさせることが重要であり、授業で用いる教材についても子どもたちが興味を持つような工夫、例えば、最近の子どもはゲームやパソコンが好きといった実態を踏まえ、一人でも楽しく予習・復習ができる学習教材やソフトの開発を行うことが必要と考えますがいかがでしょうか。
  あわせて、それら開発した学習教材を正しく活用できる教員の指導力向上も不可欠であり、教員全体の底上げを図るために、例えば「授業名人」と呼ばれるような力量の高い教員の知的財産をデータベース化し、誰もが必要なときに参照でき、かつ授業ですぐに活用できるための情報を共有化するためにインターネット配信などの手段を用いるべきではないでしょうか。
  これら子どもの学力向上に向けた取り組みについて、ご見解をお伺いいたします。
以上、さまざまな問題にわたってお尋ねいたしました。
市長の具体性ある、前向きなご答弁をお願い致します。

【答弁】
(教育長答弁)
学力向上についてでございますが、4月に指導技術改善研究チームを立ち上げ、子どもの意欲関心を高める授業作りに取り組みます。具体には、子どもが興味関心を抱き、自学自習に取り組める教材等を開発したり、例えば漢字がすぐ覚えられる指導法や子どもに跳び箱を跳ばせる指導法など、OB校長やベテラン教員等の優れた指導方法や技術のデータベース化などを進めます。
さらに教材を教員が積極的に活用できるよう、研修会等を通して周知・指導してまいります。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申しあげます。